理論が勝利につながる ― 理科×体育の教科等横断型探究授業
2026年2月5日 13時43分本校では、SSH・STEAM教育の一環として、生徒が教科で学んだ知識を横断的に活用し、実社会や実践的な課題に主体的に取り組む力の育成を目指しています。
今回の理科(物理基礎)と保健体育による教科等横断型授業では、本校運動会の名物種目である「斜方投射」を題材に、科学的視点から競技を分析し、勝利に向けた戦略を構築する探究的な学びを実践しました。
授業の前半では、理科で学習した斜方投射の理論をもとに、物体が描く軌道や、投射角・初速度・重力の関係について整理しました。続いて、競技で使用するバランスボールの運動が、物理学的には斜方投射として説明できることを確認し、理論が実際の運動現象を説明する有効な手段であることを理解しました。その後、生徒はワークシートを用いて、用具の大きさや重さ、距離や高さといった条件を整理し、どのような投げ方や動きが最も合理的かをチームで検討しました。飛距離を最大化する投射角や、初速度・高さの違いによる軌道の変化、さらにはチーム全体としてどのような配置や役割分担が有効かについて、仮説を立て、根拠をもとに説明しながら作戦を立案しました。
授業の後半は体育館に移動し、チーム対抗のリレー形式で競技を実施しました。生徒は立案した作戦をもとに練習と実践を行い、その結果を振り返って作戦を修正するというサイクルを繰り返しました。競技後には、結果と理論を照らし合わせながら考察を行い、理論と実践を往還する探究的な学びを深めました。
この授業を通して、生徒は運動を感覚や経験だけで捉えるのではなく、「なぜその結果になったのか」「どの条件を変えれば改善できるのか」を科学的に考察する力を身につけました。また、チームで協働しながら課題解決に取り組むことで、STEAM教育が重視する協働性や課題発見・解決力も育まれました。教科の枠を越えた学びを通して、知識が実感を伴って統合されることで、生徒の学びはより深く、主体的なものとなりました。
